今年の7月に購入したデータバンク・カリキュレーターCA-506-1ですが、はやくもベルトに傷がついてしまいました。
特に手荒く扱った覚えはなく、むしろ大事に使っていたのでちょっとガッカリ…
目次
データバンク・カリキュレーター CA-506-1のベルトに傷がついた!
傷のつき加減からみて、時計を外してテーブルに置いた時についた痕のようです。
普通に置いただけなので、柔らかい素材が使われているのかもしれませんね。
でも柔らかいということは、傷を目立たなくすることもできるはず。
そこで今回は、データバンク・カリキュレーター CA-506-1のベルトの傷を目立たなくすることにチャレンジしました!
注)今回チャレンジする(した)のは「傷を目立たくなする」のであって「傷を消す」のではない、ということをご理解ください。
ステンレスの傷を消すためには相応の道具・技術が必要であり、素人作業の範疇ではありませんから、あくまでも「目立たなくする」ことを目標としたものです。
ベルトの傷を目立たなくするには?
幸いにも、CA-506-1のベルトのようなヘアライン加工の艶消しベルトについた傷の対処は、ほかの腕時計で経験があります。
適度な硬さの研磨剤で磨くことで、ある程度目立たなくすることが可能なのです。
(鏡面仕上げの場合は本格的な研磨処理が必要で、下手に磨こうとすると余計に傷が目立ってしまうので、避けたほうが無難です)
ヘアライン加工とは?
ヘアライン加工とは、ステンレスの表面に微細な傷を一定方向につけて、金属の質感を強調する表面処理のこと。
この処理を施すことで、艶消しの美しい表面が生まれるのです。
ここで注目してほしいのが「微細な傷を一定方向につけて」というところ。
美観を損なうはずの傷も、規則正しくつけることで、美しい艶消しの表面になるんですね。
傷をもって傷を制す
ヘアライン仕上げがどういうものか分かったところで、傷を目立たなくする方法を確認しましょう。
結論から言うと、見出しにも書いたとおり、傷をもって傷を制すのです。
つまり、規則正しい傷の上についた不規則な傷を、規則正しい傷で覆い隠すことで、目立たなくするというわけです。
そのためには、適度な硬さの研磨剤が必要になります。
砂消しゴムを研磨剤代わりに!
その研磨剤として以前から愛用しているのが、この「スーパーマルチ消しゴム」です。
もともと腕時計のベルトを磨くために買ったのではなく、本来の使用目的(ボールペンの字消し)として購入したのですが、いまや艶消しベルト磨き専門用品と化してます。
この消しゴムは、消しゴムとは名ばかりで、実態は「とても目の細かいヤスリ」なので、金属面をこすると見る見るうちに傷がついてしまいます。
デタラメにこすると単に傷がつくだけですが、ヘアラインの向きに合わせて一定方向にこすると、規則正しい傷がつくので傷を覆い隠すことができる、というわけです。
仕上げはメラミンスポンジで!
砂消しゴムで傷が目立たなくなったら、最後の仕上げにメラミンスポンジで磨きます。
というのも、砂消しゴムでこすると見た目が少しザラついた感じになるので、表面をならす必要があるためです。
注)手で触ってザラザラするということではなく、あくまでも見た目の感じです。
いろいろ試してみましたが、最終的に「メラミンスポンジ」にたどり着きました。
というのも、このメラミンスポンジとは、水をつけてこするだけで見る見るうちに汚れが落ちるというお掃除グッズなのですが、これまた「非常に目の細かいヤスリ」のようなものですから、これぞ適任というわけです。
(目の細かさは、スーパーマルチ消しゴム以上です)
写真・動画では効果が分かりづらいのですが、しっとりとした光沢(ピカピカでもなくガサガサでもないちょうどよいつや加減)が出て、さらに傷が目立たなくなりましたよ!
一定方向に均一の力でこするのがコツ
というわけで、実践動画を撮影してみました。
ビデオカメラの性能が良すぎるのか悪すぎるのか、動画では効果のほどが分かりにくい(というか細かい傷が増えたように見える)のですが、肉眼で見る限り傷は目立たなくなってます。
そして、あらためてネット検索してみると、「スコッチ・ブライト」という表面処理剤でもヘアライン仕上げのベルトの傷を消すことができるようですね。
というより、スコッチ・ブライトのほうがよりきれいに仕上がりそうなので、機会があれば試してみたいと思います。
いずれにしても、ある程度の慣れは必要なので、最初は目立たないところで試してみましょう。
コツは、一定方向に均一の力でこすること。
丁寧に作業すれば、きっと傷が目立たなくなるはずです。
液晶画面の中にゴミが!
ともかくベルトの傷が目立たなくなって、めでたしめでたし。
喜んで時計を眺めていたら、液晶画面にゴミがついてるのを発見。
まあよくあることなので、ふき取ってみたのですが…
布でぬぐってみても取れません。
なんと、時計内部にゴミが混入してたのです!
分解してゴミを取る!
普通に使っていてゴミが入ることはまずありませんから、製造時に混入したのでしょう。
カシオ製品でもこんなことがあるんですね。
明らかに不良品なので交換してもらおうかなーとも考えましたが、商品受け取りから結構日にちが経過してますから、説明に手間がかかりそうです。
特に通販での購入ですから、メールで説明して、宅配便で発送して、などと考えただけで面倒くさそう。
実店舗での購入なら、直接お店に持っていけば何とかなるんですが、こういうところは通販の弱点ですね。
チープカシオの分解は簡単!
これがもう少し高額商品なら通販だろうが何だろうが対応を依頼するところですが、「結果がどう転んでもブログの記事になる」ので、ここは思い切って自力でゴミをとることにしました。
アナログウォッチと違って構造は単純なはずなので、思い切って裏ぶたを外してみると…
裏ぶたのねじを外すだけ!
結果から言うと、思ったより簡単にゴミをとることができました!
裏ぶたを締めてある4本のねじを外してしまえば、あとは難しいことはほとんどありませんでした。
注意したことといえば…
- ねじは元の位置に取り付ける必要があるので、ネジがバラバラにならないようにする
- ほこりが入らないように注意してふたを閉じる
ぐらいです。
もちろん低価格とはいえ精密機械ですから、慎重かつ丁寧に扱うというのは絶対条件ですよ!
ほこりが入らないように注意してふたを閉じる
ただし、分解するよりも元に戻すときのほうが、慎重に作業する必要があります。
何かを分解した経験がある方なら分かっていただけると思いますが、ばらす時より元に戻すほうが難しいんですよね。
あと、ほこりが混入したら最初からやり直しになる、というのも気をつかう要素の一つです。
ちなみに、ほこりを吹き飛ばそうとして息を吹きかけるのは禁物ですよ。
ふっと息だけ吹きかけてるつもりでも、つばが飛んでしまう事はよくあることで、そうなるとモジュールにダメージを与えかねませんからね。
ですから、ほこりを吹き飛ばす道具は必須です。
本当は「チリ吹き」という専用工具が最適なのですが、私はカメラのメンテナンス用のブロアーを使いました。
パッキンにグリスを塗布して防水性を確保!
さらに防水性を確保するなら、パッキンにシリコングリスを塗布する必要があります。
今回は、購入直後なので何もしなくても大丈夫だと思いますが、気密性を高めるためにもパッキンにグリスを塗布しておいたほうが安心です。
ネジは元の位置に!
最後に裏蓋をねじ止めして完了ですが、ここで重要なのが「ネジはもとの位置に締めつける」ということです。
どういうことかというと、ネジには個体差があるため、ネジ穴との組み合わせが変わるとネジ山とネジ溝がかみ合わなくなってしまい、下手をすると溝をつぶしかねないのです。
(ねじを締める土台は柔らかいプラスチックのため、ネジ溝がつぶれやすい)
そういう意味で、ネジは元の位置に締めつけたほうが安全なのです。
以上で、データバンク・カリキュレーター CA-506-1のメンテナンス完了です。
素人作業なので、プロの方から見たら相当危なっかしいことをやってるかもしれませんね。
今回は「ブログの記事になるから」という理由で自力でやってみましたが、腕に覚えがある人以外はマネしないでください。
一度裏蓋を外すと防水性は失われますし、下手をすると再起不能になりかねませんから、時計屋さんに持っていくのが正解ですよ。
ということで、CA-506-1は無事きれいになりました!