大人になっても性分は変わらないものですね。
前回記事で昔の思い出話をつづりましたが、購買傾向は大人になっても変わってないようです。
子供のころ、数百円のプラモデルを度々買っては、母から「そんな安いのを、ちょこちょこ買ってないで、貯金して高いのを一つ買いなさい!」と叱られてたのを思い出しました。
対象がプラモから腕時計に変わっただけで、ちょこちょこ買うのは変わってません(笑)
(さすがに、もう叱られてませんが…)
でも、チープカシオは昔のプラモデルとはモノが違います。
安いけど安物じゃあないんですよ。
今回レビューする「A500WGA-1」も、そんな昔話を思い出させる、1970年代の雰囲気満点の腕時計です。
特に画面上部の「世界地図」に、当時夢見た近未来ワールドが思い描かれてるような気がします。
キラキラ輝くゴールドの外装も気になりますが、この「世界地図」が何者なのか、まずは確認する事にいたしましょう。
目次
ワールドタイムと連携して動く「タイムゾーン・マップ」
この腕時計(A500WGA-1)の目玉機能は、世界各国48都市の時刻を表示する「ワールドタイム」です。
といってもワールドタイム機能自体は、それほど珍しいものではありません。
では何がスゴイかというと、A500WGA-1が素晴らしいのは、どの地域の時刻を表示しているか一目でわかるという所。
たとえばG-SHOCKのワールドタイムを使いこなすなら、3文字に略称された都市名(都市コード)の暗記が必要です。
しかし、この都市コードは覚えにくい!
NYC=ニューヨーク、MOW=モスクワ、のように分かりやすい都市もありますが、YHZ=ハリファックスとか言われてもよく分かりません(苦笑)
でも、この腕時計(A500WGA-1)では、どの地域の時刻を表示しているのかを、世界地図で示してくれるのです。
これなら都市コードが読めなくても、感覚的に理解できますね!
見ているだけで楽しいワールドタイム
ワールドワイドに活躍するビジネスマンなら、都市コードはすべて暗記ずみで地図表記など不要でしょうが、私のような似非ビジネスマン?には、ありがたい機能です。
そもそもワールドタイム機能なんて、ほとんど(まったく)必要ないんですけどね(笑)
せいぜい、スポーツイベントをTV観戦するときに「現地は今何時かな?」と確認するぐらい。
それにしたって、リオデジャネイロは「日本との時差12時間」と、とっても分かりやすいので、今年(2016年)のオリンピック観戦にこの腕時計の出番はなさそうです…
でも、実用的な目的はなくたって、見ているだけで楽しいのです。
子供の頃に手にしていたなら、「世界征服ごっこ」が始まったことでしょう。
日本が右端に追いやられた、ヨーロッパ型の世界地図が採用されているのも面白いです(海外向け製品なので当然なのですが)。
誰かに見せて「これは海外向けの逆輸入チープカシオだから、日本が端っこにある世界地図が使われてるんだよ!」と、自慢できるかもしれません。
「だからどうした」と反論されても、責任は持てませんけど(笑)
アクセサリー感覚でたのしもう!
それはともかく、取扱店舗も少なく、ちょっとしたレア感もあるので、他の人と被ることは少ないはず。
男性用として販売されてはいますが、女性が使っても大丈夫だと思います。
適度なゴツさとキラキラ感は、むしろ女性の方こそ着けやすいかもしれません。(アクセサリー感覚で)
前回紹介した「MTP-V001G-9B」より鏡面仕上げの面積が広いぶん、キラキラ感はこちらの方が上。
液晶を囲む黒枠が、ゴールドをぐっと引き締めているので、ゴージャス感もあります。
そこに緑色の世界地図が加わることで、ちょっとした装飾性も生まれました。
ただ一つマイナス要素を上げるとしたら、カタログ写真でイメージするより、分厚く感じるところでしょうか。
実際には、チープカシオ随一の人気者「A158WA-1」と比べても、そんなに厚くないのですが、側面がバサッと切り落とされた形になっているため、実際より分厚く感じてしまうのです。
別に薄ければいい訳ではなく、逆に重厚感があって良いと思うのですが、気になる人は気になるかもしれません。
廉価モデルのG-SHOCKより充実した多機能ぶり
機能的にはワールドタイム以外にも盛りだくさんで、アラーム5本、時報、タイマー、ストップウォッチが搭載されています。
廉価モデルのG-SHOCKよりも、多機能なぐらいです。
とくに便利なのが、ワンタイムアラーム。
ワンタイムアラームというのは、「一度アラームが鳴ると自動的にオフになり、翌日には鳴らない」というものです。
腕時計でアラームを使うとしたら、毎日同じ時刻に鳴らすよりも、その時だけ鳴らしたい場合のほうが多いと思います。
その点、ワンタイムアラームなら、アラームを使い終わるたびに手動でオフにする必要がないので、手間がかかりません。
ただ、海外向け商品なので、日本語の取扱説明書がないのが難点です。
アクセサリー感覚で使う分には別として、機能重視で使う分には不便でしょう。
ですから、動画の機能解説を用意しました。
また、ボタン操作方法が一緒の、日本向けの別モデルもありますので、説明書の方がいい人は、こちらをご覧になってください。
(世界地図がないなど一部表示内容は違いますが、ボタン操作は同じです)
24時間表示のときも、ディスプレイのデザインが崩れない!
そして最後に、すごく細かいお話を…
それは、この腕時計(A500WGA-1)のデジタル数字(時分表示)が、4つとも同じ大きさだということ。
マニアックすぎて、何を言ってるのか分からないかもしれませんが、これは珍しいことなのです。
これがどういうことかと言いますと…
Gショックからチープカシオにいたるまで、ほとんどのモデルのデジタル数字(時分表示)は、左端がわずかに小さくなっているのです。
そのため、24時間表示のときには、デザインが崩れるという欠点があります。
でも、この腕時計(A500WGA-1)は、常に美しいデザインで時刻を表示してくれるのです。
(12時間制/24時間制にかかわらず)
これって重要なことだと思いませんか?(私は思います)
たぶん、他の腕時計より24時間表示が多用されるので(ワールドタイム時計なので)、数字の大きさを揃えているのでしょう。
そういう意味では、24時間表示の時にデザインが崩れるのが気になっていた人(※)にも、おススメの一本です。
(※)そんな人、私以外にいるのでしょうか?
いらっしゃったら、ぜひコメントください!お友達になれそうです(笑)
showさんこんばんは。また失礼します。このもでるは、僕がチープカシオなんて言葉知る前に、Amazonでみてなんかカッコいいと思ってみてた時計です。なるほど世界地図はワールドタイムようだったんですね。確かにそんなに使う機能ではないし都市コードなんて覚えてもないですし…。でもこれならすぐに分かっちゃいますね。またデザインが崩れないというのもいいのかもしれません。DW-5600を持ってて24Hにして使っていると微妙なサイズ感の違いがあってこのスペースくらいならなんとかなるんじゃない?という感覚はありますね。にしてもこの時計はなんだがワクワクします。
そうなんです。
この腕時計、無駄に(?)カッコいいですよね。
たぶんG-SHOCKなんかは、12H表示がメインで使用されると想定し、表示する機会の少ない左端を小さくすることで、省スペース化(少しでも数字を大きくする)を図っているのだと思います。
でも、この時計を見る限り、同じ大きさにしても全く問題ないので、G-SHOCKもそうして欲しいものです。
Show様
初めてコメントさせていただきます。
私がチープカシオという言葉を知ったのは最近なのですが、以前から安くて丈夫なCASIOの腕時計を愛用しています。
私も以前から、24H表示の時に文字のデザインが崩れるのが気になっていました。
私は海外、特にタイ周辺に行くことが多いのですが、タイでは24hが多いので、現地に着くと私も時計を24h表示にすることが多く、文字盤のデザインの崩れが気になっていました。
A500WGA-1は、前から気になっていました。
私が確か、中学生の頃に、「セイコーアトラス」という画面に地図が表示されるデジタル腕時計が発売され、とてもあこがれていたのですが、中学生の手の届く値段ではありませんでした。
色が金色というのも、日本で使うには少し勇気がいりますが、海外で使うと、日本人らしく見られないので良いのではないかと思います。
(以前、ミャンマーのリキシャマンに、金色のものを身に着けてないから日本人だと分かったといわれたことがあります)
通販のカタログだけではわからない使用感など、細かくレビューしていただき、ありがとうございます、これからも楽しみにしております。
CONI様
コメントありがとうございます。Showです。
私以外にも、24H表示のデザイン崩れが、気になる方がいらっしゃったんですね!
やっぱり24Hをメインで使う時になりますよね。
セイコーアトラスとは、懐かしい名前を聞きました。
これは、確か1979年ごろの発売だったと思います。
私も中学生だったので、CONIさんとは同世代ですね。
それにしても「金色を身に着けてないから日本人だとわかった」とは驚きです。
確かに日本向けモデルは、海外モデルよりゴールドが少ないとは感じていましたが、そんなふうに見られているとは知りませんでした。
おかげで勉強になりました!
こんにちは、リクエスト通りコメントさせていただきました。
私は断然24H表示派ですが、やはり頭の文字が細いのは気になります。
もう一つの不満点は、例えば時刻が一桁時は 5:47 のように表示されますが、自衛隊出身の身からは 05:47 のように頭に0を付けて欲しいです(笑)
ジーマンさんも気になる派だったんですね!
自衛隊と前ゼロ表示のつながりが良く分からなかったのですが、検索したら、聞き間違いを防ぐために独特の読み方があるそうで。
また一つ知識が増えました。
05:47なら「まる ごー よん なな」と読むのでしょうか?
でもこの表示なら、なおのことサイズを揃えてもらわねばなりませんね。
さらに希望を言うならば、前ゼロ表示の有無も設定可能にして欲しいものです(笑)
show様
こんにちわ。初めてコメントさせていただきます。
カシオの時計デザインの下請け業者として時計に関わってきました。
いつも製品への熱い想いに溢れたレビュー、拝見させていただいています。
一番左の数字の7セグの違いがわかる方がいるのかと感心いたしました。いままで何度となくカタログで見てきましたが全く気づきませんでした。
なるべく大きく4桁を入れたいが為に、“1” 表示が多いこのセグは犠牲になって貰うのが常だったのですが(笑)。
記事中の写真22と同じ大きさで並んでいると目が慣れてないせいか頭でっかちに見えてしまいます。慣れはこわいです(汗)。疑う余地もなく狭くしていた姿勢、反省いたします。ここに気づく方がいらっしゃるとは恐れいりました。
これからもshow様ならではの視点からの発見を楽しみにしております。
Tenpar様
コメントありがとうございます。管理人のShowです。
カシオの時計デザインに携わった方から、コメントいただけるなんて感激です!
左端の数字が小さいのは、左端を詰めることで時刻表示を少しでも大きく見せるための措置だったんですね。
たぶんそうじゃないかと思っていましたが、実際にデザインされた方から、真相をお聞きすることができて、すっきりしました。
長年の謎が解けたって感じです(笑)
あと、株式会社アヴァント様のホームページも拝見いたしました。
どの記事も楽しく拝読しましたが、特にF-91Wリニューアルの過程が興味深い内容でした。
ちょっとした色違いに見えるカラーバリエーションモデルも、製品化にいたるまでには、様々な過程を経ているんですね。
本ブログについては、実際に時計作りにかかわった方から見れば、見当違いの事が書いてあるかもしれませんが、温かい目で見守って(または優しくご指摘)いただければ助かります(笑)
それでは、今後ともよろしくお願いいたします。
まだまだ未熟な弊社サイトをご覧いただきありがとうございます。今後も楽しく更新していこうと思っていますのでよろしくおねがいします。
show様のレビュー、今後も楽しみにしています。
show様
初めてコメントさせていただきます。
大変参考になり、いろいろ拝見させていただきました。
今までデジタルのチプカシやG-SHOCKを使ってきましたが、
24H表示のデザイン崩れは常々気になっていました。
崩れが嫌なので、渋々AM/PM表示で使用しておりました。
その後いろいろ物色しているうちに、
CA-53W-1が24H表示崩れがないことに気付き、
プライベートではこれを愛用しています。
しかしビジネスシーンではウレタンバンドは使いにくく、
メタルバンドのいいモデルはないか探しておりました所、
たまたまこの記事に巡り合った次第です。
前々からこの世界地図がついたこちらは気になっており、
この記事を読んで購入を決めた次第です。
貴重な情報を感謝しております。
wooden-glass様
コメントありがとうございます。管理人のShowです。
そうですよね、やっぱり気になりますよね。
「24時間表示のときも、ディスプレイのデザインが崩れない!」というのは、マニアックすぎるネタかと思っていましたが、案外そうでもなく、これを求めている方も結構いらっしゃるようで安心?しました。
この記事もお役に立てたようですし、書いた甲斐がありました。
ところで、wooden-glassさんのTumblrの写真ですが、5月29日投稿の猫が横になっている一枚がとくに気に入りました。
もし大きな画像があれば、パソコンの壁紙に設定したいぐらいです!
私の写真など見ていただきありがとうございました。この写真は残念ながら、あまり大きくすると見栄えがよくないので……
今後の記事も楽しみにしております。