亡き父へのプレゼントとして購入した、この腕時計…早速仏壇に供えました。
父もきっと喜んでくれたことでしょう。(事の経緯はこちら記事で)
そして気持ちの整理もできたところで、箱からそっと取り出してみました。
目次
着けているのを忘れるほどの軽量ボディー!
箱から取り出して、最初に思ったのは「本当に軽い!」という事です。
チタン製で軽量というのは分かっていましたが、実際に手にしてみるとその軽さに驚きました。
あまりに軽いので軽薄な感じがしないでもありませんが、腕にはめてしまえばそんなことは一切気になりません。
というか、腕に負担がかからないメリットの方が大きいので、しばらくはこの腕時計をメインで使うことになりそうです。
落ち着いた配色の大人の腕時計!
ケース、ベルトはチタン製で、ステンレスとは一味違う、チタン特有の渋くて落ち着いたシルバーグレー。
文字盤も純白ではなく、微かにグレーを混ぜたホワイトグレーで、しっとりとした透明感があり、全体的に彩度を落とした配色で、大人の雰囲気が漂っています。
そこにゴールドの針とインデックス(5分ごとの目盛)が加わることで、全体をグッと引き締めています。
先ほども言ったように、ズッシリとした重量感こそありませんが、とても上品にまとめられており、とても2万円以下(実売価格)で買える腕時計には見えません。
特に文字盤の質感の高さには感心しました。
昔のソーラー発電モデルの文字盤は、もろソーラーパネルという感じで質感に乏しかったのですが、ほんとに質感が高くなりました。
アナログ腕時計なのにリュウズがない!
この腕時計は、ごく普通のアナログ時計でありながら、アナログ腕時計にあたりまえのようについているリュウズがありません。
これは、腕時計専門メーカーのセイコーやシチズンでは考えられないことです。
やはりリュウズといえば腕時計のアイコンのようなもので、デジタル時計でもない限り、腕時計には欠かせないもの、というのが一般的な認識だと思います。
でも、カシオは、正式な社名の「カシオ計算機株式会社」が示すように、もともと計算機メーカーですから、腕時計の常識にとらわれない発想ができるんでしょうね。
ボタン操作で電子的に制御できるのだから、アナログ腕時計だからといって、リュウズが無くても構わないじゃないかと…
実際、腕に着けてみるとスッキリしていい感じです。
これなら、左利きの人が右腕にはめても違和感がないと思います。
ただ、リュウズが無いぶん、パッと見で向きが分かりにくいため、うっかりすると逆向きに装着しそうになりますね(笑)
とはいえ、総合的には、操作面、デザイン面ともにリュウズが無いことがマイナスになることはないと感じました。
4つのボタンで簡単操作!
リュウズが無い代わりという訳でもないのでしょうが、シンプルなアナログウォッチにもかかわらず、操作ボタンは4つもあります。
正常に電波を受信していれば全く手がかからないのに、何故4つもボタンがあるのだろう?と思って操作説明書を眺めていたら、その理由が分かりました。
その理由は、手動による時刻合わせの操作を簡略化するためです。
この腕時計はフルオートカレンダーですから、手動で時刻合わせする場合には、時刻だけでなく年月日まで合わせる必要がありますから、ボタンの数が少ないと非常に面倒な操作を強いられることになります。
そのためボタンを4つも配置して操作性を向上させているわけですが、この腕時計は電波受信の精度が高く、手動の時刻合わせはほとんど必要ないんですよね。
にもかかわらず、ボタンを4つも配置するあたりに、メーカーの細かい配慮がうかがえます。
リュウズが無いので、デザインのバランスを取るために左右対称に4つ並べたという側面もあるのかもしれませんが、細かいところまでこだわっていることに違いはないはずです。
わざと時刻を進めることも可能!
あと、取扱説明書を眺めていて面白いな、と感じたのが、わざと時間を進める機能がついていることです。
この腕時計は、電波受信により常に正確な時刻を表示しますが、わざと時刻を5分、10分進めたいという人のために、あえて時刻を進めることができるようになっているのです。
最初に何分進めるか設定しておけば、電波を受信しても設定した時間だけ進んだ時刻を表示する、というものです。
※-23時間59分~+23時間59分の範囲で1分単位に設定が可能です。つまり、わざと遅らせることもできるのです!
基準の位置をずらすだけなので、技術的にはそれほど難しいことはないのでしょうが、わざわざこんな機能まで付けるところがカシオらしいですね。
全部調べたわけではないので漏れはあるかもしれませんが、セイコーやシチズンにこの機能がついている腕時計は無かったと思います。
ただ、私自身はわざと時刻を進めることの効果については懐疑的です。
わざと進めておいても、結局自分で進めたことを覚えているのですから、5分なり10分なり進めた分の余裕がある前提で行動してしまうと思います。
5分進めた時計の時間をきっちり守って5分前行動ができる人なら、キッチリあった時計でもちゃんと5分前行動はできるのではないでしょうか?
でも、この機能が必要な人にとっては、重宝する腕時計には違いありませんね。
これがマーケティングというモノなのかもしれません。
箱から出したら止まってた!
さて、この腕時計、楽天の通販で買ったのですが、開封すると時刻が0時0分0秒、日付が1日の状態で止まっていました。
在庫品として箱に入ったまま保管されていたので、充電切れになったのでしょうか?
それにしては、1日の0時0分0秒ピッタリで止まっているのも不思議なことです。
もしかするとこの状態が工場出荷状態なのかもしれませんね。
ともかくベランダに置いて充電開始したところ、2時間もしたら動き出しました。
フル充電するにはもっと時間がかかりますが、引出にしまいこんだりしない限り、普通に使っていれば(室内でも蛍光灯で充電できるので)止まることはないでしょう。
※直射日光下での長時間充電(特に夏)は故障の原因になりますので、避けてください。
電波状態の悪い昼間でも受信できた!
とりあえず動き始めたのでベランダから室内に戻して机の上に置いておいたところ、いつの間にか電波受信していたようで、気がついた時には時刻修正も完了してました。
先ほども言ったように、箱から出したときには午前0時で止まっていたので、充電して動き出したころには自動受信が始まって、いつの間にか時刻修正が完了していた、ということなのです。
昼間は受信しにくいので、深夜の自動受信に備えて手動で時間合わせしないといけないな、と思っていたので拍子抜け(いい意味で)してしまいました。
ちなみに、なぜ深夜の自動受信に備えて手動で時刻合わせする必要があるか言うと…
この腕時計は、午前0時から午前5時まで1時間おきに最大6回自動受信が行われるのですが、「午前0時から午前5時まで」というのは当然時計の設定上の時刻なので、時報にピッタリ一致とはいかなくても、ある程度は時刻を合わせておかないと、電波状態の良好な深夜に自動受信が行われないからです。
受信しにくい昼間でも受信に成功しましたので、この腕時計(LIW-130TDJ-7A2JF)の受信精度はかなり高いと言えそうですね。
参考までに、テレビ、パソコンなどのそばに置くと、夜でも上手く受信できませんから、受信に失敗する場合は置き場所を変えてみたらうまくいくかもしれませんよ。
嫌みのないシンプルなデザインはプレゼントに最適!
さて、デザインや機能など、多角的にレビューしてみましたが、カシオ リニエージ LIW-130TDJ-7A2JFは、非常にコストパフォーマンスに優れた腕時計と言えそうです。
嫌みのないシンプルなデザインなので、ビジネスシーンにぴったりですし、普段着に合わせても違和感がありませんから、就職祝いや父の日の贈り物など、プレゼントにも最適だと思います。
もし時計集めが趣味で高級腕時計をいくつも持っているような人だとしても、よほどのことが無い限り気に入ってもらえると思います。
手がかからずいつも正確なので、気軽につけるサブの腕時計として重宝するはずです。
ベルトサイズの微調整がしにくいのが唯一の欠点!?
と、ここまで絶賛してきましたが、残念ながら欠点もあります。
それは、ベルトサイズの微調整がしにくい、ということ。
バックル部分の微調整用の穴が2個しかないので、2コマ外すと少しゆるめだけど、3コマ外してしまうときつめ、というような場合に、微調整が効かないのです。
(写真には穴が5個つ写っていますが、微調整に使えるのは2個だけです)
ちょっと前までは、バックル部分の微調整用の穴は5,6個あるのが一般的でしたが、最近はこの腕時計のように2つだけとか、全く無いような製品が増えたようです。
バックル部分の穴がたくさんあれば、先程の例でも2コマ外してバックルの穴で微調整でできるんですけどね。
この辺はコスト削減のしわ寄せかもしれません。
ただ、こんな細かいことは気にならないぐらい、満足度は高いです。
最初に言ったように、しばらくこの腕時計がメインの1本になりそうです。
あ、最後に一言。
もしこの腕時計を通販で買ってプレゼントする場合は、「止まってるかもしれないけど、充電したら使えるようになるからね」と一言添えて渡した方がいいかもしれませんね。
これ、本当に軽いですよね!
私もプレゼントにと考えましたが、樹脂ガラスが・・・
軽量化との差し引きですが、うちの父はガーデニングするので傷つき必至、諦めました。
SaToさん、コメントありがとうございます!
お父様には他の時計をプレゼントされたのでしょうか?
「ガーデニングの時はこっちをつけてね!」とスタンダードデジタル(通称チプカシ)もいっしよにプレゼントしても良かったかもしれませんね。
拝見しました。いやー、ゴールド のバーインデックスにゴールド針、渋いですねぇ。太目の針は重厚感さえ感じます。急に欲しくなってアマゾンとヨドバシで検索しても見当たらず。カシオのカタログにも掲載無し。 同価格帯委で気になったのはスカーゲンに通じる雰囲気を感じたLCW-M170、小さ目で薄ければ、冬のボーナスで… いやいや、スォッチのシステム51も試したいし… 今年は拝見してチプカシを3本購入、他にアナログを数本。冷やかしに寄った骨董品屋、壺や焼き物が山ほど積んであるガラスケースを開けてもらうと、国産自動巻がほぼジャンク価格。買ったのは昭和30年代後半のセイコー自動巻、皮ベルトはカビだらけだったからか「2千円で良いよ」と。これが日差2分程度の大当たり。 昨今はダイソーで裏蓋外しの道具を売ってますね。マニアが増えて、需要があるのか、私も買って、壊れても惜しくない時計の電池交換をしています。長文にて、失礼しました。
確かにカシオオフィシャルからも削除されてますね。
この価格にしては高級感たっぷりのいい腕時計だと思うんですが、人気がなかったんですかねぇ?
それとも金銀のコンビネーションが欲しいなら上位モデルのLIW-T100TD-7Aを買えってことなんでしょうか?
いずれにしても、廃盤になったのは残念ですね。