先日、チープカシオのアナログ版完全ガイドを再編集したところ、思ったほど革ベルト派が多くないことに気づきました。
大量のチープカシオが投稿されている、ツイッターやインスタグラムでも、革ベルトのチープカシオはあまり見かけなかったのです。
目次
チープカシオは樹脂ベルトモデルに人気が集中
投稿の多くは樹脂ベルトモデルで、とくにMQ-24-7B2に人気が集中していました。
全身ほぼプラスチックの樹脂ベルトモデルは、見ても触っても本当にペラッペラ。
チープ以外の例えは思いつきませんが、ここまでチープ加減が突き抜けていると、逆にオシャレに見えてくるから不思議です。
チープカシオの革ベルトモデルは中途半端?
それに対して、革ベルトモデルは、金属ケースに革ベルトという、王道の組み合わせですから、樹脂ベルトモデルのような突き抜けたチープ感は出にくいのです。
逆に「頑張ってる感」が出てしまい、「本当は高級腕時計が欲しかったけど、買えなかったのね…」とは思われたくない心理が働くのかもしれません。
そのため、革ベルトの腕時計を買おうと思っている人は、もう少し上の価格帯のものを選んでるのではないでしょうか?
(単に、革ベルトのチープカシオの認知度が低いだけかもしれませんけど)
でも今回ご紹介する、MTP-1175E-7Bを手にしてみて、その認識は改めるべきだと感じました。
細かく見ていけばキリがありませんが、本当によくできてた腕時計なんです。
白い文字盤が美しい!
まず気に入ったのが、清廉さを感じさせる白い文字盤。
腕時計の基本色ともいえる「白」の文字盤には、明るく清潔なイメージがあり、身に着けるだけで安心感をもたらしてくれそうです。
そして、この白の文字盤に映えるのが、ゴシック体の黒い数字。
駅の時計にも似たこのデザインは、シンプルで読み取りやすく、パブリックなイメージです。
それでいながら、カジュアルな雰囲気も感じられるのは、文字サイズに大小の強弱がつけられているから。
このあたりに担当デザイナーの美的センスが感じられます。
しかもよく見ると、数字の塗料は肉厚に盛り上げられており、印刷でありながらも立体的な文字盤になっているので、安っぽさは感じられません。
さらに文字盤周辺の目盛にも、細かい気配りが施されています。
目盛は細かく分割され、秒間は0.25秒単位に刻まれているのです。
秒針は1秒刻みで進むため、秒間の目盛は単なる装飾にすぎません。
しかし、クラシカルな雰囲気を醸し出すことに成功しており、デザイン上の重要な役割を果たしているのです。
立体感がある、繊細な針
この文字盤の上を回る、針もまたシンプルで腕時計の基本的なスタイルです。
その針の製造には一工夫があり、平坦な板状ではなく、断面が山型になるように多面加工が施されています。
そのため、細身ながらも立体感があり、低廉な腕時計のそれとは思えない、上質な出来栄えです。
しかし、針の主張はあくまでも控えめ。
時計全体の調和を保つことを主眼にしており、文字盤内にうまくとけ込んでいます。
それでいながら、視認性は良好。
しかも、光を多角的に反射するため、見る角度によって針に陰影が生まれ、艶のある表情も楽しめるのです。
金属製の外装は、仕上げがやや粗め
文字盤には日付窓もあるのですが、ここで一旦文字盤から離れて、外装に目を向けてみましょう。
この腕時計はチープカシオでありながら、外装は金属製です。
おなじチープカシオでも、デジタルの場合はほとんどがプラスチック製なので、こと外装に限っては、こちらのほうが格上な感じです。
ただし、金属といってもケース素材は真鍮(裏蓋はステンレス)ですから、こまめなお手入れは必須でしょう。
そのケースの仕上げはやや粗め。
とくにヘアライン加工は精度が低く、ヘアライン特有の滑らかな質感が出ておらず、ざらつき感があるのが残念です。
それでも、IP処理(※1)されたベゼル(※2)は、鏡面のように輝いており、総合的には安っぽさを感じさせない仕上がりになっています。
(※1)メッキの一種
(※2)ガラスの周囲を囲むリング状のパーツ
革ベルトは少し物足りない
さて、レビューもいよいよ大詰め。
気になる革ベルトを見てみましょう。
ベルトはワニ革模様が型押しされた、カーフ(仔牛)の本革製。
テカリが抑えられた半艶仕上げで、色調にはそれなりの雰囲気があります。
ただし型押し精度が低く、模様は画一的でゴツゴツしているので、エレガントさに欠けるのがマイナス要素。
同じワニでも、丸い模様ではなく、四角い模様の型押しだったら、もう少し違った印象になったかもしれません。
とはいえ、実売価格2,000円未満の腕時計のベルトとしては、よく頑張っていると思います。
肉厚でやや固めの、しっかりした造りなので、すぐにヘタってしまうことはないでしょう。
小さくて見づらい日付窓
最後は、日付窓のレビューです。
その日付窓はサイズが小さく(老眼のせいもありますが)ちょっと見づらい。
場所も微妙に内側によっていて、バランスが悪いように感じます。
ここは、もう少し外側に配置してほしかったところです。
おそらくムーブメント(中の機械)を他の腕時計と共有しているため、やむを得なかった(この腕時計専用にデザインできなかった)のでしょう。
日付窓が一回り大きくて、もう少し右寄りに配置されていたら、文字盤デザインはパーフェクトでした。
でも、すっきりとした、好感の持てる文字盤なのは間違いありません。
総合的には大満足!
と、いくつか注文もつけましたが、総合的にはとても気に入ってます。
特に針と文字盤は、この価格にしては出来すぎなほど。
腕時計マニアも十分満足できる腕時計だと思います。
やはりチープカシオは、あなどれませんね。
白文字盤に革ベルトという、腕時計の基本スタイルをおさえたデザインですから、「腕時計は初めて」という人にもお勧めです。
フォーマルにも、カジュアルにも対応できる、万能選手として活躍してくれるはずです。
showさんこんばんは。このMTPー1175は僕がよく行くディスカウントストアにおいてます。ちょっと僕には渋すぎるので手は出していませんがああいうモデルも捨てがたいですね。先日質問したDWー5600ですがうまく移植できました。これからもオトモとして活躍してくれそうです。
DW-5600の移植がうまくいってよかったですね!
末永く大切にしてください。
日付はサイクロップレンズを貼り付けたくなりますね…
雰囲気も実用性もUPです^^
http://item.rakuten.co.jp/tokei-zakka-you-marche/10000580/
うーむ。こんなものまで出品されてるとは…
意外と手ごろな価格なので、試しに注文してみようかと思ったものの、作業の難易度を考えて手が止まりました(笑)
市之助さんは、ご自分で取り付けられたのでしょうか?
気泡を混入させないで接着するのが、とても難しそうです。
今回紹介されてた腕時計のように日付が小さい物は、取り付けますよ^^(安物のみ)
接着はガラス用の紫外線硬化剤を使用すると焦らず作業出来ますよ^^
お返事ありがとうございます。
なるほど、紫外線硬化型の接着剤を使うんですね。
折を見てチャレンジできたらいいなと思います。
電池切れまで母が1175のレディースモデルを着用していました。
トライディショナルデザインと、12、6、9の数字が大きいのがポイントですよね。
日付表示は小さ過ぎて老眼の母には正直役立ちませんでしたが
「付いている」こと自体は個人的に十分評価出来る点ですし、
ライバル?として挙げさせて頂くと、シチズンFalcon V708-850も素晴らしいモデルでした。
1,000円少しで購入出来るとはとても思えない仕上がりと精度なので、
プレゼントした母が気に入ってくれて今も使ってくれています。
どちらもシックで男女を選ばないデザインと上品さがあり、
それが安価で購入出来るのはやはり素晴らしい事ですよね。
私の最近のお気に入り使用はAL-190Wなのですが、
Showさんの現在のお気に入り使用はどのようなモデルなのでしょうか。
1175のライバルはV722-850と思ってましたが、V708-850もいいですね。
写真でしか見たことがありませんが、本当にいい時計だと思います。
AL-190Wはいかにもソーラー発電といったデザインがいいですよね。
私はといえば、梅雨入りと共に暑さが増してきたので、白の文字盤が涼しげな「LIW-130TDJ-7A2」の出番が増えてきました。
私が初めて購入したチプカシ、
以降どっぷりとはまる事になる世界への入口がまさにこれでした。
これを着けているのを見た祖母が、
「あんた、ええ時計買うたなぁ」と褒めてくれました(笑)
おばあさまのおっしゃるとおり、いい時計ですよね!
見るたびに(着けるたびに)しみじみ感じます。
でもその褒め言葉は、もしかしたら「ばあちゃんも欲しいなぁ」という意味も含まれてるのかも?
プレゼントしたら喜ばれるかもしれませんよ!
こんにちは。
レディースモデルのLTP-1175Eをプレゼントする事にしました。
どんな反応するのやら(笑)
きっと喜んでもらえると思います!
差し支えなければ、プレゼントされた時の様子を聞かせてくださいね!
こんにちは。
先日、祖母にLTP-1175Eをプレゼントする事が出来ました。
大変気に入ってくれて、風呂以外は
ずっと付けてくれてました。
就寝の際も外さないと言う始末(笑)
アドバイス頂き有り難うございました。良い孝行が出来ました。
喜んでいただけたようで、良かったですね!
私も一緒に、おばあさん孝行をさせてもらった気分になりました。
大切に使われている姿が目に浮かぶようです。